ITエンジニアの新人研修について 考える機会を得ました。
私個人は200X年代に新卒でIT企業に就職し、何をやったかあまり覚えてないという状態で、研修の内容を作るとして個人的にはこうするかなで考えたことを記載します。


企業の新人研修でまず考えること

研修を外部委託することなく、社内で考える場合に枠組みとなりそうなことを記載します。
頁番が優先順位と思っていただければと思います。

  1. 企業として、新人研修が終わった新人にどうなっていて欲しいのか?
    メンタ的立場でどうなって欲しいの以前にこれが最も大事かと思います。

    • 自社サービスへの理解を持つ。
    • 自走するエンジニア。
    • 上流工程に対してどーだこーだ。
      ここは、サービス事業会社でもBtoC、BtoC、SIer、ソフトウェアベンダ等で求めるものが変わってきそうに思います。
  2. 新人達はどうなりたいか?
    これは聞いてみないとわからないのですが、彼らがどうなりたいのかを聞いてみて決めていくのはやってみてもいいのかと思います。

  3. メンタとしてどうなって欲しいか?
    これは研修をする立場として、まず会社としてどうなって欲しいがあり、その中にメンタ個人の過去の経験を踏まえて、どうなって欲しいがあってもいいのかなと思います。


メンタ的な立場で発言をする前に、意識合わせしておいたほうが良さそうなこと

メンタ的な立場で発言をする際に、個人的に意識合わせしておいたほうがいいと思ったことを羅列します。

新卒が自主的に行う学習に対する意識、スタンス

以下の記事のような内容は会社(少なくとも、新卒研修担当の中では)として意識合わせをしておいたほうが良いかと思います。

プライベートでの<wbr>学習は<wbr>必須プライベートでの<wbr>学習は<wbr>しない趣味のとしての<wbr>学習等何か思い浮かび、個人的な意見はいやが応にも出てしまうところかもしれませんが、それはそれとして置いておき、企業としてどうなって欲しいのかを回答できるようにしたいです。

サービス志向か、技術志向か

以下の記事で書かれている サービス志向、技術志向 かはなんとなく頭の片隅においたほうがいいかと思いました。

どうしても実現する<wbr>こと頭にあると、技術志向(どのように作るのか)になりがちで、実際IT技術者である限り、技術志向な部分は出てくるのかと思います。
技術志向度の強さでいくと、受託開発の人材だとより技術志向が強いほうが良くて、サービス事業会社だとサービス志向が強い人材の方が良く、サービス事業会社で技術志向が強い(強すぎる)人材が入社してもサービスに共感とか、愛着もてないと、サービスでの導入技術がレガシーなのでどのように作るのかは満たせないで辞めていってしまうは発生しそうに思います。メンタ側で会社としての志向の具合を理解してそれを説明できるのがいい気がします。

キャリアについて

現在、会社としてどのような役職を用意しているのかは頭に入れておいた方がいいかなと思います。
例えば、管理系の役職しかなく、技術系のスペシャリストとしての役職がない状況だったとしてそこでの自分なりの回答を返せるようにしておいた方がいいかなと。


研修の内容

一般的な ITエンジニアの新卒研修だと以下のようなイメージを持ちました。

  1. 全社研修
    企業によっては、エンジニア職、エンジニア職以外で共通で行う研修もあるかと思います。
    おそらくビジネスマナー等の内容になり、あまりエンジニア職が入り込まない領域かと思います。

  2. 書籍研修
    書籍を渡して「勉強してね」ということもあったりするかもしれません。
    書籍学習、及び、講義形式の勉強の2本立でしょうか。
    また、個人個人で勝手に読んでもらう場合、ダレる可能性があります。
    以下の記事に記載されてますが、アウトプット前提で書籍を読んでもらうのが学習効率がいいかなと思います。
    ドワンゴのエンジニア新人研修2016:dwango エンジニア ブロマガ:ドワンゴ研究開発チャンネル(ドワンゴエンジニア) - ニコニコチャンネル:生活

  3. アプリケーション開発研修
    実際に手を動かしてもらってアプリケーションを構築する研修です。
    企業によって、Webアプリケーションであったり、モバイルアプリだったり、ゲームであったり、教材は変わってくるところかなと思います。


エンジニア研修で教える範囲

いくつか研修関連の Web の情報を漁った限り以下の枠組みで教えるのがいいのかなと思いました。

  • エンジニアの心構え
    一般的にどのようなエンジニアがいいとされているのか、会社としてどうなって欲しいのかを伝えておきます。

  • プログラミング言語
    企業で使用されている言語として何があるのかの枠は説明しつつ、1つに絞っておくのがいいかと思います。

  • Web技術
    HTTP の仕組みの説明は必要かと思います。
    アプリケーションの開発研修で自然と身につくかもですが、座学や書籍で体系的なところは補完すべきかと思いました。

  • データベース技術
    企業で使用しているデータベースを軸にデータベース技術の説明は必要かと思います。

  • OS技術
    Linux、Windows 等のOSに関する説明してもいいかと思います。

  • セキュリティ
    脆弱性対策:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構文書ベースで教えるや、
    OWASP Zed Attack Proxy Project - OWASPインストールしてアプリケーション開発研修で作ったアプリケーションにセキュリティスキャンをかけてもらう等を実施してもらってもいいかと思います。

  • Quality Assurance (QA)
    SQuBOK 的な Quality Assurance の話と、Quality Assurance を支える技術として CI、自動テスト、静的解析ツールについて教えるのがいいかなと思います。

  • プロジェクトマネジメント、チーム開発
    PMBOK 的な話と、エンジニアリング組織論への招待 ~不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング | 広木 大地 |本 | 通販 | Amazon記載されている内容を組み合わせて教えるのが良さそうに思いました。

書籍

新卒向けの書籍として、企業側で準備できないケースもある。またお金を払って買ってねとも言えないので、無料で読める書籍のリンクを送るのはありかなと思います。


メンター向け書籍

メンターになる人が読む書籍というのでQiita を探したら書いている記事がありました。


新卒研修を思い出す

個人的に、新卒の研修を思い出すと以下の内容だったかと思います。

内容

  • ビジネスマナー研修
    ビジネスマナー研修を座学で受けました。

  • 要件定義、設計、テストの研修
    要件資料 (RFPのようなもの)が与えられて、そこから要件定義、設計、テストをしていく研修がありました。
    これはワークショップ、ハンズオン形式だったと思います。

  • アプリケーション開発研修
    Webの技術、Javaの学習を座学でプログラムを書きながら実施した覚えがあります。

研修後のギャップ

研修を受けて10年以上経ちますが、以下ギャップを思いました。

  • 仕事で書くプログラムが研修のレベルを相当上回るものだった
    確か研修のテストの成績は優秀者でしたが、仕事でプログラムを書いた際に、全然書けなくてメンタ的な立場の人に呆れられた思い出があります。

  • 学生ノリの延長でこなせてしまった
    そこは猶予期間としていいところなのかもしれませんが、学生ノリの延長でこなせてしまったので、実際の仕事で結構叱られて、中二病が矯正されるまでに時間がかかった気がします。

研修後の成長

もう成長とかあまりしなさそうですが、研修後に個人的にどのように成長していったか記載します。

  • タスクベースだと少しずつ難しいものをもらってなんとか成長していく
    個人の学習効率のスペックの問題もあるかと思いますが、私個人は研修での学習はベースにはなったものの、タスクベースで少しずつ難しいものを与えられなんとか使い物になるレベルにしてもらった感はあります。
    受身ではなく、能動的に仕事を実施していく部分の意識を変えるのに時間がかかった気がします。

  • 自分ができるようになった感は、個人で学習を始めるようになって訪れた
    個人でタスクを設定して学習をするようになって始めて、与えられたタスクだけを処理していた時よりもパフォーマンスが上がったと思うようになりました。
    与えられたタスクが、過去に処理したタスクと似ている、求められた技術をたまたま個人で使ったことがあったからかなと思います。


参考

以下、記事作成中に参考にしました。

技術者、技能者の違い

エンジニアリングマネージャー

IT企業の研修まとめ記事

IT企業の研修の記事

以上です。

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